2004/09/05 自然農学びの会(9月)  Natural Agriculture Regular Gathering (September)
Kuroiwas vegi field on the south-facing slope beside the Shichiriiwa Line

「長坂自然農の会」の9月の学びの会の場所は、小淵沢の黒岩さん夫妻の畑と田んぼです。雨の中、20人以上の参加がありました。
集合場所に車を置いて、まずは七里岩ライン沿いの畑に歩いて移動します。畑と言っても、道路沿いによく見られるような桑や葛などがはびこる荒れた斜面で、こんなところを畑にしようとはまず思いつかないような場所です。ただし、南向きであることや何年も耕されずに「亡骸の層」が堆積していることを考えれば、自然農には適した土地と言えるのかも、、、
果たして、今年の春から始めたこの畑は「大当たり」だったようで、「何を作ってもよくできる」そうです。
recently reclaimed area for radish and else

道から斜面を少し上がったところから畑が始まっています。ここは最近開拓した場所で、これから大根などが作られるようです。
ここで一時雨が激しくなり、説明する黒岩さんの声もまったく聞こえないような状況に、、、しかし今まで悪天候で中止したことはない、という学びの会は、これぐらいの雨はものともせず、粛々と続いていきます。

実は、この場所では帰りがけに大根の種まきが実演されたらしいのですが、私ほか数名はそれを見逃してしまいました。理由は後ほど、、、
walking around the vegitables

元気に育っているとうもろこし、さといも、トマト、モロヘイヤ、さつまいも、ズッキーニ、セロリ、トマトなどを順番に見ながら、ずんずん登って行きます。雨もだんだんましになってきました。

 make lines for seeding Chinese cabbage corns tomatoes
celeries and sweet potetoes

セロリも元気に育っています。自然農どころか農作業体験すら初めてという若いカップル(野風草のお客さんかな?)が、勧められてセロリを試食して「あまーい!!」。
「実は僕、野菜が苦手で、セロリを生で食べるなんて普段は絶対考えられないんですよね。でも、これならぜんぜん食べられる!」

私もお相伴にあずかりました。葉っぱまでそのまま食べられました。おいし、、、


leeks and Chinese cabbages

だいぶ上のほうまで登ってきました。ここはネギやハクサイの地帯。ハクサイは、今年は「キムチをいっぱい作りたくて」、気合を入れて作っているそうで、確かにたくさんありました。苗が少し余っているので欲しい人は?、、、という黒岩さんの言葉に、「はい、はい、はい」と希望者多数。
このあたりで春に作ったじゃがいも(「ホッカイコガネ」だったかな?)も大豊作だったそうです。
tasting egoma leaves

さらに上に登ります。ここは「えごま」地帯。みなさんパクパクと葉っぱを試食中です。

millets

一番上に雑穀地帯がありました。シコクビエやモチキビなどがエノコログサやメヒシバの間でたわわに実っています。

このあと、次の畑へは車で移動するため、いったん下の道路まで降りて車を置いた集合場所へ戻ることになりました。ここで、「腹這いになって木をくぐる近道ならあるんだけど」というのを聞いて、そういう変な道を通るのが大好きな私の耳がピクリ。どろどろになりますよ、という制止を振り切って近道を選んだのは、私と三井さんほか4人。木のトンネル(しゃがんで通れた)は一瞬で終わって道路に出てしまい、ちょっと拍子抜けしましたが、その後待てど暮らせどみんなが来ません。実は、道路まで降りる途中で、黒岩さんによる大根の種まきの実演があり、近道組はもれなく見逃してしまったのでした。残念、、、
moved to another vegi field

さて、集合場所から車に分乗してもうひとつの畑を見に行きました。こちらは1.5反ほどの平地です。
ここは小淵沢に引っ越してきた黒岩さん夫妻が最初に借りた畑だそうです。自然農の畑に適した土地(適度な荒れ地?)を物色していてこの場所を見つけ、地主さんを探して交渉したとか。目を付けただけのことはあって、ナスやニンジンなどが元気よく育っています。
写真ではよくわかりませんが、黒岩さんとみんなとの間には、中心にセージが植えられた聖なる円(?)があります。ちょうど畑の真ん中にあたるこの場所でお祈りしてから畑仕事をするとか、、、

tomatoes

ただ、大豊作だった大根の後に植えたこのトマトは、あまりできがよくなかったとのこと。立派な支柱が立っているのに惜しいですね。
rice field

最後に、再び車に分乗し、田んぼに移動しました。1反ほどの田んぼは、約半分が田んぼとして使われ、あとの半分は大豆畑、そして端っこにはハウスがありました。
Mr. Kuroiwa in the rice field

田んぼの区画には、陸羽、れいめい、まんげつもち、黒米、赤米などが作られています。
ここもしばらく耕作されていなかった場所で、胸まである草を刈り払って敷いた中に植えられた稲は、「これまでにないほどの出来」に育ち、1本植えの苗がなんと30〜40本にも分けつしているそうです。す、すごい、、、

たわわに実る稲穂を前に、嬉しそうな黒岩さん。

soy beans planted on the ridges of rice field

見学を終えて、畦道を戻る一行。「畦豆」も見事に育っています。

あいにくの雨でしたが、元気に育つ野菜たちを見ていると、なんだか幸せな気分になれました。
あの斜面の畑に触発されて、うちの土地の斜面も木を切れば畑にできるかも、と真剣に考え始めています。南向きだし、落ち葉は堆積しているし、、、うーん、でもちょっと急過ぎるか、、、


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