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今年もそろそろ鶯たちが「ほーほけきょ」の練習を始める季節になりました。
初回の学びの会は、おだやかな快晴。
松ぼっくりハウスと八ヶ岳と三井さんの田んぼ(手前)です。
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まず、三井さんのハウスの見学です。
これはハウスの隅に作られた踏み込み温床。落ち葉と人糞(生)を交互に積み重ね、あとは水を足しただけ。温度が安定したら、この上に種を播いた育苗箱を置きます。
育苗箱には、「ペーパーポット」(紙製の仕切り)を敷き、畑の土+去年の温床が堆肥化したものを育苗度として使っているそうです。
舘野さん「種を少ししか播かない場合は、ポリポットに土を入れて直接種を播いてもいいんじゃないかと、、、ただしその場合(土の量が多いので)少し地温が上がりにくいかもしれませんが」
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ハウスの中の苗床です。3月初めに播いた長ネギ、2月中旬に播いたえんどう豆など。 ハウス内では土が乾燥するので、ビニールをはずして雨にあてたりするそうです。
三井さん「えんどう豆は、去年自家採取したものを播きました。虫食ったのも播きましたけど、ちゃんと発芽しているようですね」
「小豆なんかも、虫食った豆を播いても出ますよね」 三井さん「実は虫と共生関係にあるんじゃないでしょうか。このくらい残しておけばいいかなって、、、」
「来年もまた食べられるようにって、虫がちゃんと考えて、、、?」
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ハウスの近くのウド(まだ出ていませんが)や果樹などを見た後、畑に移動して、苗床を作りました。今日は葉物の種を播きますが、稲などの苗床も基本は同じです。
まず、草の種が含まれている表面の土を削り取ります。
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地表数センチぐらいの深さで鍬を入れて、平らにならします。宿根草の根があれば、丁寧に取り除きます。
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自然農の万能農具(?)「ノコ鎌」ですじを入れ、種を播いていきます。
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種を軽く押さえた後、畝のわきを少し掘って取った土(草の種が含まれている地表部分は避ける)をぱらぱらと振りまいて覆土します。さらに手で押さえて、密着させます。
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乾燥を防ぐため、籾殻で土を覆います。
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その上に、藁を敷きます。これは夜間の保温のため。
三井さん「藁は保温性が高いので、たとえば菜っ葉の上になどに藁束を置いておくと、真冬でも葉が青いままですよね」
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風で飛ばないように上から押さえて完了。
ここで初参加の方から質問。 「畑に直接播かずに苗床で育てるのはどういう意味があるんでしょうか。つまり、畑の環境と(畑の中にある)苗床の環境っていうのはどう違うのかと、、、」 三井さん「やはり確実に育てるには苗床のほうがいいですよね」
「広い畑に比べて、苗床なら目が届くし、手もかけられるし、、、」 「要するに、子供を保育園とかに集めて、まとめて面倒見るようなものよ」 「そうそう、まだ小さくて、ひとりじゃ生きていけないから」 「これがまた、みんなでいるほうがよく育ったりするんだよねー」
三井さん「子育て中の人には、とてもわかりやすい説明ですね、、、」
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このあと、畑をぐるっとひとまわりしました。
これは、稲の苗床。種はまだ播いていませんが、すぐ播けるようにあらかじめ準備したもの。
この時期、まだ余裕がありますからね。何もかもが後手後手に回ってしまう魔の季節はまだちょっと先です、、、
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今年の厳しい冬を越したタマネギも、元気に育っています。
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